エンドロールの
「すべてのおばあちゃんに捧ぐ」
これがこの映画のすべてだと思う。
ミナリは韓国語で香味野菜のセリのことだけれど、韓国ではセリっていう食べ物が大地に強く根を張り巡らせて、2度目の旬の方が美味しいことから、親世代が子供世代のために一生懸命生きる姿を重ね大切にされている食材なのですって。
それにしてもおばあちゃんって偉大だなぁ。
孫から臭いとか汚いとか一緒に寝たくないとか言われても、誰よりもかばってくれるし、当然ときに家族に負担をかけることはあるけれども、それ以上に家族のために一生懸命になってくれて。特にこの作品の不良おばあちゃんはファンキーで好奇心が旺盛で優しくて大好き。
アタシのおばあちゃんも口が悪くて下ネタが好きでファンキーだったから、思い出してしまった。来月、おばあちゃんのお墓参りに行こっと。
問題がなく平和な家族が別にすごいとは思わないわ。部外者が決してとやかく言うことはできない家族だけの問題なんてあって当たり前だし、苦難なんて当たり前。それを他の誰でもなく家族の中で解決したり乗り越えるから、心がしっかり家族に根付くんだと思う。社会っちゅうのは嫌なことも大変なこともいっぱいあるけるど、家に帰ると家族がいて自分の居場所があり認めてもらえる人がいる、家族ってのは安全基地みたいなものなんだな。家族について考えさせられる素敵な作品だったわ。