きき

ミナリのききのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
3.0
こちらも早くからアカデミー賞最有力候補の呼び声が高かった作品。
監督のリー・アイザック・チョンの半自伝的映画で、主演を『ウォーキング・デッド』で一躍有名になったスティーヴン・ユァンが演じ、その妻役をハン・イェリが演じる。
中でも、その母役を演じたユン・ヨジョンがアカデミー助演女優賞をはじめ、数々の賞を受賞。

一攫千金を夢見てアメリカの田舎町で韓国野菜の農業を始めたジェイコブ(スティーヴン・ユァン)。
妻(ハン・イェリ)をなんとか説得し、子供たちを引き連れて移住するも、トレーラー生活は話と違うと納得することが出来ず、夫婦は喧嘩が増えていく。
下の息子は心臓に持病があり、病院に行くにも時間のかかる場所なことが気がかりだった。
妻の母(ユン・ヨジョン)を韓国から呼び寄せ、一緒に生活を始めるものの、彼女は英語が話せず、初めて会う孫たちも生活習慣の違いから近寄るのを躊躇ってしまうが、彼女は気にせずに生活する。
しかし、孫との距離が縮まり、生活にも希望が見えてきた頃、予期せぬ出来事が起きる。

というお話。

ブラピのPlanBとA24のタッグということもあり、早くから話題だった本作。
わたしも例に漏れずに楽しみに待っていました。

うん、雰囲気はあれね、インディペンデント映画って感じだし、A24と言われれば、確かに、となる…
個人的に、映画好きならA24好きでしょ、みたいな風潮苦手で、確かに面白いものもある野心的な制作会社だとは思ってるけど、どちらかと言うと苦手な作品が多いかなぁ。

本作は、悪くないけど、そんなスーパー良くもなかった( ˙꒳​˙)

映像の雰囲気はいいし、内容も嫌いじゃない。
でも、なんだか終わり方が尻すぼみというか、ぼんやーりしていて、きっとこういうことが言いたいんだろうなっていうのは分かるけど、あまりにそれがぼやけた映画だった。

『ノマドランド』も同じだと思うのだけど、何かが決定的に違う。
わたしにはラストの爽快感が違ったんだよなぁ〜。
中盤までは良い、だからこそ、もったいなく感じてしまったかな。

アメリカンドリームを抱いての移住、も分かるのだけど、前後があまりないというか、そこだけを切り取った映画、という印象。

確かにユン・ヨジョンおばあちゃんの熱演は素晴らしかった…!!!
子役もなかなか良いお仕事をしていて、なんなら息子くんが主演では?ってくらい可愛らしい。

タイトルの意味は確かにこの映画にあるとは思う。
そこは良かったかな。

記録 : 2021年63本目。
きき

きき