うめ

ミナリのうめのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
3.6
山田洋次監督の「家族」は1970年大阪万博に沸く高度成長の日本に冷や水を浴びせる名作だったが、この映画は韓国移民家族を通してアメリカの闇を浮かび上がらせているという点で似た印象を与える。さらに、家族が迷ったとき年長者にあたる祖母(「家族」では笠智衆演じる祖父だった)が正しい選択をして結果的に一家を導く点も似ている。ただし、彼女のほうが奔放で人間味あふれ、アカデミー賞受賞もうなずける。
「それだけが、僕の世界」とはまた違う存在感。
恐るべし。
また、こちらの家族はどこかアメリカナイズしていて、家族でいることをやめるのも選択肢の一つというのが面白かった。
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