Soseki

ミナリのSosekiのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
3.4
1980年代、農場経営を目指してアーカンソー州に移住してきた韓国系移民家族の物語。ミナリは「芹」の韓国語。移住先の土地でたくましく育つ芹は、移民の象徴のようだ。

苦難の連続の末にopen-endedなので、わかりやすい結末、ハッピーエンドを求める観客には向かない作品。展開的にも次が見たくなる仕掛けが足りないように思う。ただ、監督の自伝的作品というだけあって、移民のリアリティを感じた(ジェイコブが線の細いイケメンな点を除く)。

以下はメモ。

韓国人は芹が好き。花札も。

合理主義者と先人の知恵。後者が勝つのが何とも言いがたい。

教会の役割。地域社会に溶け込むための手段。ただ、一方で、ポールという、映画の記号的にはキリストの代理人の存在が、意外と肝かも。作品の中で、彼だけがファンタジーだった。
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