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MINAMATAーミナマターのkazu1961のレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
4.4
🔸Film Diary————————————————-
▪️本年鑑賞数 :2021-571
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 ※※※/1001

🖋全くもって期待以上に心に響く作品でした。静かな映像と美しい風景の中に、怒りと熱量が込められて、そして何とも言えない悲しみに涙が溢れました。。。クライマックスの「入浴する智子と母」の写真のシーンにはもうぼろぼろに号泣してしまいました。“水俣病”、私が子供の頃、水俣病とその訴訟が世間を騒がせていました。何故今映画化?と思いましたが、エンドロールにもあるように世界各国で自然破壊、公害が起きてることに対する警鐘なんですね。。。

🖋そして、この作品がハリウッドで作られたことに凄いっ!!と思います。日本ではまだ数万人の水俣病患者がいることも知りました。2013年に当時の安倍総理自ら終結宣言したのにも関わらず。そんなこともあって日本では映画化されないんですね。。。ましてやジョニー・デップ自らプロデューサーし主演したことに感銘を受けます。

🖋本作、伝説の写真家ユージン・スミスと当時の妻が、1975年に発表した写真集「MINAMATA」の映画化です。ユージン・スミスは、今尚注目される史上最も偉大なフォトジャーナリストの一人とされているそうです。写真集「MINAMATA」は、日本の公害病“水俣病”を取材した写真集です。
この写真集を通して、今なお続いている水俣問題と、世界の公害、そして利害で動く企業と権力、そして暴力の問題を重厚なドラマとしてしっかり描き切っています。

🖋共演は英国の名優ビル・ナイに、日本からは真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子と、国際的に高い評価を受ける実力派が集まっています。國村隼に至ってはハリウッドでも悪役のボスデビューです(笑)。そしてデップと同じ志を持った坂本龍一の音楽が本作をより一層、メッセージ性が強いものにしています。

🖋本作から伝わるのは、闇の中からも浮かび上がる人間の命の尊さと輝き。時折挿入される実写映像と写真に心響きます。日本人なら観てみるべき作品かもしれません。。。

😢物語は。。。(参考:公式サイトより)
1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する写真家の一人と称えられたユージン・スミスは、今では酒に溺れ荒んだ生活を送っていた。そんな時、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。水銀に冒され歩くことも話すことも出来ない子供たち、激化する抗議運動、それを力で押さえつける工場側。そんな光景に驚きながらも冷静にシャッターを切り続けるユージンだったが、ある事がきっかけで自身も危険な反撃にあう。追い詰められたユージンは、水俣病と共に生きる人々にある提案をし、彼自身の人生と世界を変える写真を撮る──。

🔸Database————————————————-
🎥邦題 :『MINAMATA ミナマタ』
原題(英題):『Minamata』
🎥製作国 :アメリカ
🎥初公開 :2020
日本公開 :2021/09/23
🎥上映時間 :115分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):アンドリュー・レヴィタス
脚本 :デヴィッド・ケスラー
原作 :※※※
撮影 :ブノワ・ドゥローム
音楽 :坂本龍一
出演(声優):ジョニー・デップ、真田広之、美波、國村隼、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子、ビル・ナイ

🔸Overview (映画. comより)———————
ジョニー・デップが製作・主演を務め、水俣病の存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集「MINAMATA」を題材に描いた伝記ドラマ。1971年、ニューヨーク。かつてアメリカを代表する写真家と称えられたユージン・スミスは、現在は酒に溺れる日々を送っていた。そんなある日、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市のチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しんでいる人々を撮影してほしいと頼まれる。そこで彼が見たのは、水銀に冒され歩くことも話すこともできない子どもたちの姿や、激化する抗議運動、そしてそれを力で押さえ込もうとする工場側という信じられない光景だった。衝撃を受けながらも冷静にカメラを向け続けるユージンだったが、やがて自らも危険にさらされてしまう。追い詰められた彼は水俣病と共に生きる人々に、あることを提案。ユージンが撮影した写真は、彼自身の人生と世界を変えることになる。「ラブ・アクチュアリー」のビル・ナイが共演し、日本からは真田広之、國村隼、美波らが参加。坂本龍一が音楽を手がけた。
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