たま

MINAMATAーミナマターのたまのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
3.5
ユージーンの撮る写真に魂が宿る。“写真の力”が描かれる。

写真は撮る側の魂をも奪うという。全身全霊で被写体に向き合うからだろう。

日本人なら誰もが知りうる水俣病。教科書には出てくるし、原因も知っている。高度成長の影で起きた悲惨な出来事とも。
でも、実はよく知らない。

脚色があるのは理解した上でも、映画を通してその時代の空気や人々の営みを感覚として感じ取ることができる。

大企業の倫理と、ただ普通に暮らしたいだけ…という人々の叫びが伝わってくる。より身近な問題として感じることができたのは意義がある。

地味な題材をここまでみせるのは、さすがアメリカ映画だ。
そういう意味でジョニデもかなり貢献していると思う。

エンドロールで世界各国で未だ絶えない環境汚染が存在することを再認識する。
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