ゆりな

MINAMATAーミナマターのゆりなのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
3.7
今年良かった「アステロイド・シティ」の主人公のモデルがユージーン・スミスと聞いて。

実際も若い日本の奥さんをもらったことは知っていたけれど、美波が美しくって粋でよかった。知的で色気がある昭和の女、ヒロインとしては最高。

映像も綺麗だし、少し不思議な奇妙さがある坂本龍一の音楽も最高。ストーリーも実話でいいのに、ただ「映画として面白いか?」と言われたら少々異なる。
ただ流れていくストーリーを眺めている感覚で、新しさはない。
ただ、ほんとーに映像は綺麗でおしゃれで、邦画にもない外国人が撮ったクールジャパンでもない、洋画ならではの良さがある。

ただこれ、撮影はセルビア・モンテネグロらしく。川の映画、本当綺麗なんだよなぁ。
坂本龍一の音楽はハンス・ジマーのような、なんともいえない流れていかなくて爪痕を残す魅力がある。

ライフ誌で話題になった代表作を撮っているシーンは圧巻。実際はこんなに美しくなかったとしても、当時の人たちに見せてあげたい。

ジョニデがアメリカで褒められない俳優で、映画配信が取りやめられていたとしても、本作の制作から入っているところもあっぱれ

エンドロールでひたすら映し出される、環境問題とその被害によるジャーナリズム的な写真は見る価値があるし、自分も知らない事件ばかりだった。
ゆりな

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