あれ、想像してたのと違う。てっきり法廷ものだと思ってた。証拠として録音テープやフィルムによる恐怖シーンが裁判で開示されるのだとばかり。最初は馬鹿にしてた陪審員たちが恐怖に震えるのを見たかったのに。その方が断然おもしろいよね。法廷で争われる悪魔の存在、絶対そっちだよね?
しかし、ひどいタイトルw 「大霊界2 死んだらおどろいた‼︎」と同じセンスを感じる。
実はシリーズでは初の劇場鑑賞だったんだけど、テレビの画面で充分だった。たぶんいつも通りのウォーレン夫妻だったと思うんだけど、映画館で観るとなんか物足りない。スクリーンに投影される作品の価値というか、映画的スリルというか、怖みというか…そういうのがもろもろぬるいなと。配信ならモンクないんだけどね。
2人の愛の物語にしても、テレビモニターで見てる分には、うんうん、ロマンチックだねと応援できるのに、映画館で見ると「その話いる?」とまで思っちゃったw
だってさ、出会った頃の公園の東屋での雨宿りなんて、話としてもつまんなくない? 思わず失笑しちゃった。「知らんがな!」って。それを大きなスクリーンで見せられてもねえ。「う、うん、よかったね」としか言いようがない。これが霊的な恐怖の東屋体験とかなら大歓迎なんだけどさ。
これまでの作品を観てる人ならわかると思うけど、死霊館シリーズはさほど怖くない。夫婦の人柄とミステリーを楽しむ作風だから。アナベルのほうがまだ怖いくらい(死霊人形の誕生は死霊館ユニバースの中で最もよくできたホラー!)。本作も、驚くほど怖くなかった。
悪魔祓いのシーンなんて、どう料理してもそれなりの怖みが出るものだけど、ちっとも怖くないんだよな。いや、ハラハラはするんだけど(神父がいかにも使えなさそうで、案の定なポンコツぶりを発揮)、「エクソシスト」の足元にも及ばない。神父がタクシーから降りるシーンでちょっとオマージュやってたけど、あかん。あかんわ。そういうことじゃないのよ。
陰影はあるんだよな。間かな。沈黙が少ないのかも。恐怖の種がじわじわあと広がるあの感じがないのかも。緩急がないと怖みって育たないからな。
観終わって、「どうしよう…書くことが何もない…」と途方に暮れたけど、案外書き進んで驚いてる。でもこの辺にしといたろ。
本作はIMAXでも上映されてるんだけど今回はパスした。だってIMAXでやる意味ある? ロレインが崖から落ちそうになったところくらいしか映えるシーンを思い出せない。IMAXで観た方、どうでした?