トムヤムくん

ラスト・ショーのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

ラスト・ショー(1971年製作の映画)
3.4
1951年、テキサスの田舎町にある映画館と、そこに集う若者たちの青春群像劇。原題は『ラストピクチャーショー』。

第44回アカデミー賞にて8部門にノミネートされ、ベン・ジョンソンが助演男優賞、クロリス・リーチマンが助演女優賞をそれぞれ受賞した。

高校生と大人が当たり前のように恋愛し、なぜかみんな全裸になってプールで泳いだりする。どこか『卒業』と似た空気感が漂っていて、少しアメリカン・ニューシネマっぽさを感じる。朝鮮戦争だったり、米国批判の要素もあるし、ただの青春映画ではないことがわかる。

個人的には50年代ファッションと田舎町特有の閉塞感、空虚さがすごい良かった。映画館の閉鎖と共に失われる青春があまりにも切ない。