Reina

泣く子はいねぇがのReinaのネタバレレビュー・内容・結末

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

嫌なやつじゃないけど、全てが表面的な男の話。
計画性もなく一瞬の感情で動いて、周りに流され。
気持ちを見せるために動かなきゃと思って動くけど、怒られればただ「すみませんでした」を連呼するだけ。
仕事探しをしても、この期に及んで「短時間」なんて条件を入れてるぐらい、自分にとことん甘い。

だけど、何だかんだ言っても気にかけてくれる人、突っぱねたいけど突っぱねずにいてくれる人、ちゃんと叱ってくれる人。
周りの人にとても恵まれている。
なのに、彼が絡むとまわりも迷惑こうむる。
そこに、もどかしさと不甲斐なさ、イラつきすらも感じずにいられない。

「ナマハゲはただ怖いんじゃなくて、人として正しく生きる、道徳を教えてくれる存在。そのナマハゲから父親は子供を守る。その子供もいずれ大人になって子供を守る。」という序盤の台詞。
クライマックスで愛する我が子をナマハゲから守る父親は自分ではない。
これがこの映画の全てのような気がして良いエンディングでした。
あのエンディングの先に一歩大人に成長する姿があるのかないのか。
Reina

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