未来人がやってきて30年後人類がエイリアンに敗北し絶滅するのを回避するため現代人を徴兵させろくださいという話。
壮大な本格SF戦争アクションと見せかけて、肝の部分はずいぶんと大味でシリアスになりがちな（なるべき？）所も気付けば会話の軽さに乗じて流されてくので気楽に見れる脳筋バカ映画。事態は深刻だが思った以上にくだらなくて軽い。クリスプラット名配役。わりと荒唐無稽。
今！このくらいのがちょうどいい！
エイリアンのビジュアルが想像以上におっかなくて俊敏で化物だったので大好き。
なぜか勝手にディズニー映画だろこれと思ってたので化物のビジュアルもまあ期待しちゃいかんなと…したらええ！？って意表つかれた。Amazonだったのになんでだろ…めっちゃディズニーがやりそうだなって思ったのよ。
エイリアン（ホワイトスパイク）のビジュアルと恐怖演出に全てを賭けたいが為に、未来の人類を滅ぼした程の脅威でありながら現代の人類に対して実際接触してみるまでは一向にヤツらの記録写真や対応策も示さないという徹底ぶり。それだけこいつらこええってのに賭けてるのは非常に好感が持てる。けどまあ『どうしてやつらがどんなか教えてくれないの？』に対して『やつらの姿を見ると徴兵に応じる者が誰も居なくなる…との見解が出たのよッ！』な、なに〜ゴクリ…！ってのはムリがある笑
非常階段での邂逅シーンの演出はかなり好みだった。ぐーーーっとカメラ寄ってってくねくね動いてるのが何なのか分かんない、え…って惹きつけてから、ためてためての…うんうん！クカココココココ…ての音も印象的。
でもそのせいで流石に訓練はおろか何と戦うのかすら教えてもくれず無理くり腕に金属バンド埋め込まれて未来に送り込まれる鬼畜軍隊のバカ設定っぷりに拍車がかかってるのは言うまでもない。そこがなお好き笑
ほんとワープ着地点ミスってほとんど死なせやがるし、武器もろくに持たせてもらえないのに何故か徴兵された主婦のおばさんとかが変に張り切ってて全てを受け入れるし、みんなあんま抵抗感なさそうで恐怖のあまり動けないなんて人間らしい動きは省略されて即席兵士なのに超頑張るのもいろんな要素におかしみがある。死ぬほどぶっきらぼうな徴兵システムだよなこれ。一般人らしきおばさんが超銃撃って私はいいからッ先に行け‼︎てなことやってたの逞しすぎて笑っちゃった。一見反戦テーマなのだと思うんだけどアメリカの軍人大好きイズムが溢れててガバガバ。
設定は意外とSFとして面白みのあるテーマだし、パラドクスを避けるために未来で死ぬ予定がある（寿命が近い）人間を徴兵する仕組みや（だから未来人は若者ばかりで徴兵される現代人の適正ある人は中年以上ばかり）、未来の娘がジョンコナーみたいなもので今の自分と年齢も近くて変な感じするところなど見所のある視点も結構。
クソみたいな上空にワープさせられて大半がペシャンコなって死ぬ中で運良く高層ビル屋上のプールに落ちてく主人公。この映画地味にワンカットで魅せるのがうまい。あのシーンの迫力がほんとよかった。
ラストの肉弾戦なんかもやっぱこうでなくっちゃて気がするし中々楽しい映画だった。
