空海花

パーム・スプリングスの空海花のレビュー・感想・評価

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)
3.5
サンダンス映画祭で過去最高額の取引となった作品。
ゴールデングローブ賞でも2部門ノミネート。
そんな前評判よりも、
こんな閉塞した世の中だもの
カラッと明るいリゾートな映画体験
できるものなら私だってしたいもん(笑)
キャッチコピーは“バカンス満喫型🍹タイムループ・ラブコメ”
マックス・バーバコウ監督デビュー作。

パーム・スプリングスという場所が素敵。
砂漠の中のプールにビール飲んでぷかぷか🍕🌊

お調子者男とやさぐれ系女が
同じ1日をタイムループすることに。
毎日に変化がないとうんざりすることも多いけれど
場所の幸運さとお気楽さと機転で
同じ1日も楽しく過ごせるのがズルい。

でもそこをズルいと思わないことが大事なのと
ループ時間を一緒に過ごす相手と出会うことで何かが変わってくる。
J・K・シモンズが子供を見ながら言う台詞が語りかけてくる。

主人公ナイルズは抜け出せないというより
ベテランタイムルーパーの風情
あの現場を何度も見て、笑い飛ばせるのは気概か、繰り返しの強みか。
サラのループも相当な回数のはず。
2人共初めて観る演者さん。
アンディ・サムバーグは口が大きくて
クリスティン・ミリオティは瞳が大きくて
程よいキュートさのある2人。
キャラクターの開放的でとっちらかった感じが憎めない。

ヤギと恐竜が象徴的っぽい🐐🦕
どちらもロマンを感じさせる良い光景だ。
最後は「あ、そうなんだ」と爽やかに解き放たれる心地よさ。

人生論に少し触れながらも
このユルさが1番の魅力かもしれない。
ユル哲学?
押しつけない語りかけが効いた良作。


2021レビュー#095
2021鑑賞No.170/劇場鑑賞#6
空海花

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