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パーム・スプリングスのkuuのレビュー・感想・評価

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)
3.8
『パーム・スプリングス』
原題Palm Springs.
映倫区分PG12.
製作年2020年。上映時間90分。

カリフォルニアの砂漠のリゾート地パーム・スプリングスを舞台にしたタイムループ・ラブコメディアメリカ・香港合作。
アンディ・サムバーグが主人公サム役を演じ、クリスティン・ミリオティ、J・K・シモンズらが顔をそろえる。
監督は本作が長編監督デビューとなるマックス・バーバコウ。

パーム・スプリングスで行われた結婚式に出席したナイルズと花嫁の介添人のサラ。
ナイルズのサラへの猛烈なアタックから2人は次第にロマンティックなムードになるが、謎の老人に突然弓矢で襲撃され、ナイルズが肩を射抜かれちまう。
近くの洞窟へと逃げ込むナイルズとサラは、洞窟の中で赤い光に包まれ、目覚めると結婚式当日の朝に戻っていた。
状況を飲み込むことができないサラがナイルズを問いただすと、彼はすでに何十万回も『今日』を繰り返しているという。。。

アンディ・サンバーグとクリスティン・ミリオティの相性は、個人的にとても良いと感じました。
二人のキャラは非常によく練られており、二人の関係は信じられないほどリアルに感じられました。
ナイルスとサラは応援できる主人公かな。
二人とも興味深い『荷物』を抱えとって、それも深いレベルで探求されていたし、物語が置かれた状況に対して全く異なる対処をして、それを経てキャラとして進化していくのを見るのはとても楽しかった。
ほんでもって、J・K・シモンズ(ロイ)この男はっ、まったくもって注目されない方法を知らないっ。
今作品でもその才能を発揮し、完璧な演出のもと脚本を輝かせている。
トーン的には決してバランスを崩していないし。
その前提のクレイジーさを考えると、コメディはかなり地に足がついている。このジャンルの定型句や決まり文句、安っぽい結果に頼ることはないかな。
現代のロマコメの大部分とは一線を画してた今作品。
特に指摘するような欠点はないんやけど、エンディングには『ただ受け入れる』ちゅう物語的な要素があり、不要なシーンもいくつかあったけど、ここやと小出しにしていたかな。
初監督(マックス・バーバコウ)のながらのエネルギーを借りてか、アンディ・サムバーグとクリスティン・ミリオティは、デビュー作のアンディ・シアラが書いた革新的でオリジナルの物語に、彼らのケミストリーを存分に散りばめていました。
物語は、想像力に富んだコンセプトを、可能な限り魅力的で、楽しく、愉快で、さらには興味をそそる方法で展開させたと個人的には思います。
驚きある脚本に、感情的な衝撃を与えるプロットポイント、暴露、ひねりが詰まっていて、楽しみのレベルが高く保たれてました。
二人の主人公は、その説得力のある関係とともに、格別に発展してたし、テンポの良さとトーンの完璧なバランスで、『パームスプリングス』はこのジャンルの他の映画とは一線を画しており、このジャンルにつきもののあらゆる決まり文句や定型、ステレオタイプから遠ざかっているかな。
それにしてもホンマJ.K.シモンズは何て素晴らしい演技をみせんのかなぁ。
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