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パーム・スプリングスのmoneのレビュー・感想・評価

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)
4.0
タイムループの理論がしっかりしている反面、ポップでクレイジー。バランスがとれていてすごく面白かった。やっぱり世界観が緻密に作り込まれている作品は見応えがあって、途中どれだけふざけられてもすんなり受け入れられる安心感がある笑

絶望に対するそれぞれの向き合い方が面白かった。まず典型的なのはロイ。
原因(ナイルズ)に対して復讐。その後今ある世界を受容する流れは、事実の否認→怒り→取引(復讐)→(抑うつ?)→受容というキューブラー・ロスの死の受容の五段階に類似している。
ナイルズもどちらかというとロイタイプ。

そんな中、ループ世界に新しく来た女の子サラは希望を捨てない。否認→怒り→取引(妹に秘密を打ち明ける)→抑うつ→受容までを数日で通り、さらにその先のじゃあどうするか?というところまで一人で進み、諦めかけていたナイルズの心も動かす。
パワフルで未来志向なところが最高にかっこよかった。

最近見たリコリスピザもだけど、一見個性的な顔をしている女の子たちを物語が進むにつれて魅力的に描くのが上手すぎる。
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