虎舞羅ーコブラー

事故物件 恐い間取りの虎舞羅ーコブラーのレビュー・感想・評価

事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)
3.8
『リング』『仄暗い水の底から』の中田秀夫監督によるホラー映画。

実在の“事故物件住みます芸人”松原タニシさんの実体験を元にした書籍、「事故物件怪談 恐い間取り」を亀梨和也さん主演で映画化。

本編では事故物件が4件登場し、それを軸にストーリーが展開されるのですが、最後の物件は流石にふざけすぎかな…。それまでの3件はとても良かったのですが…。恐らくそれが低評価の大きな理由です。
最後を除く物件でのエピソードは、実際の話を元にしているだけあってリアリティがあります。実際に何度も霊を見たり霊障にあった私からすると、“実際に起こっても不思議では無い”霊障描写が多く、黒いモヤか影の様に“彼ら”の姿が見える点も同じだったので、満足度は高かったです。実体かの様に見える場合の“彼ら”が、こちらを振り向くと危険が降りかかるという点も実際にあるので良かったのではないでしょうか。

亀梨和也さんの演技も勿論良かったですし、この調子なら全然高評価だぞ…!と思っていた矢先に最後の物件。うーん、急にエンタメ過ぎるホラーに走ったせいか、前半とラストではあまりにも温度差があり過ぎる気がしましたね。
前半では実際に有り得るホラーでしたが、ラストでは「バトルものかな?」と目を疑う様なCGを使ったお祓いをし始め…。
出来れば前半のリアリティあるテンポを崩さないで欲しかったですね。その点中田監督の「リング」は非常に優れていると言えると思います。
エンタメ過ぎるホラーに走らなければ、もう少し評価は上がったのかな…、と感じました。
興味があれば是非!