エイデン

事故物件 恐い間取りのエイデンのレビュー・感想・評価

事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)
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大阪
お笑いコンビ“ジョナサンズ”のヤマメと中井は、結成10年もなかなか芽が出ず、とうとう中井がコンビを解散したいと言い出してしまう
友人に誘われ放送作家になると言う中井の言葉に途方に暮れるヤマメは、その帰り道 ジョナサンズのファンだという女性 梓の出待ちを受ける
雨の中 傘も持たず待ってくれていた彼女に、ヤマメはネタで使った傘を渡すのだった
その後 ヤマメと中井は解散の挨拶回りのためテレビ局を訪れていると、担当番組の視聴率が伸び悩んでいることに頭を抱えるプロデューサー松尾と出会う
放送作家としてアイディアを出せと言われた中井だったが、新しさを感じず使えないと断じられる
しかしふと中井は、事故物件に住んでいた芸人の様子がおかしくなり、芸人を辞めて実家へ帰ったという話を思い出す
それを聞いた松尾はヤマメに、その事故物件に住み、心霊映像が撮れたら番組で使ってやると宣言する
偶然その会話を聞いていた、テレビ番組のヘアメイクアシスタントになっていた梓に、本当に事故物件に住むのかと問われるヤマメだったが、どうせ無茶ぶりで本気ではないと否定
後日 ヤマメはピン芸人でやっていく自信も無いため、再度考え直してくれと電話で中井に頼み込むも断られてしまう
するとヤマメはそれを聞いていた松尾に再度呼び出され、例の事故物件が空いていなかったため他の事故物件を見つけたという知らせと、カメラを手渡される
引くに引けなくなってしまったヤマメは、松尾に紹介された女性が殺されたという事故物件に住んでみることに
こうしてヤマメは“事故物件住みます芸人”として知られていくことになるが・・・



実際に事故物件住みます芸人として活躍する松原タニシの同名ノンフィクション小説を基にしたホラー映画

とはいうものの、原作にあったエピソードは一部で、オリジナル要素の方が強め
あくまで事故物件に住む芸人という設定だけを中心にした構成になっている

そんな感じなので、内容としては話がかなりブレ気味
物件ごとのオムニバスっぽいけど脚本適当だし、過剰な演出、話の腰を折るロマンス、本筋に終わりが見えにくいので悠長に観えるから、急に始まるラストバトル方式で何とかまとめる力技感まで、しょうもないマイナスポイントが瞬く間に積み重なっていく
松原タニシを基にした主人公ヤマメも、ホラー映画で絶対死ぬタイプのムーブかまし始めたり、申し訳程度のいい人感出したりと、そんな好感も得にくい
もはや原作や原作者への風評被害までありそうな映画となっている
原作ノンフィクションなのに

まあ、成功を夢見て深みにハマっていく展開とかうっすらしたホラー展開は月並みではある
「笑いは人を救う」と作中で言ってたけど、人を救うのって難しいんだなあと思える作品だった
まあまあマスター事故物件みたいなラスボスとの戦いは、本当に気が狂ってて面白かったので観ましょう
エイデン

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