阪本嘉一好子

Baba Joon(原題)の阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

Baba Joon(原題)(2015年製作の映画)
5.0
Yitzhak (Navid Negahban)親は子に従えは七面鳥の飼育で生計を立てているが、彼の父親と同じように息子モティ13歳に七面鳥のビジネスを継がせようとしている。息子は七面鳥をやっと抱えることができるぐらいで、家族の仕事には全く興味がない。でも、手先が器用で、乗り物を組み立てることが好きで、初めて試みたネックレスも上手に作れる。
この家族はユダヤ人でイランからイスラエルに移民してきた。この地域はイランからの移民が共同体を作っている場所である。Yitzhakの弟はアメリカに移住している。その理由は明らかにされていないが、弟は『いろんなチャンスがあるから」と。
一般論だが、移民一世は祖国を懐かしがり祖国の音楽を聞いたりするらしい。特に、移民の社会に焦点を当てているわけではない。

ここで、父親とYitzhakはテレビ(ビデオ?)でイランの歌番組を観たいが、映らず、器用な息子モティに電話をかけてテレビを直してもらうシーンがある。父親は子は親に従えという伝統を重んじていて、家族を守ろうとするのはいいが、息子モティに家族のビジネスを押し付けて支配しようとする。でも、アメリカに移住している弟は自由を求めて好きなことをしているから モティに理解を示す。Yitzhakの伴侶セーラもYitzhakと父親の関係を見てきたから、モティのために立ち上がる。

セーラはYitzhakに「お父さんのようになりたいの?」と聞く。
父親はYitzhakに皮のベルトをあたえて「わからせよ。息子をベルトで打て!」と命令する。
Yitzhakは息子に近づく。息子モティは父親のYitzhakを凝視して動かない。急にYitzhakはベルトを落として跪き「許してくれ」と息子に謝る。

モティの強さに敬服。なぜこんな強さを持っているんだろう。