うらぬす

テキサス・ロデオのうらぬすのレビュー・感想・評価

テキサス・ロデオ(2019年製作の映画)
3.8
Rotten TomatoesのYOU MIGHT ALSO LIKEを辿っていたら偶然見つけて、しかも奇跡的にアマプラで配信されていたから観てみたら、隠れた名作という言葉がぴったりな良い映画だった。
描かれるのは、テキサス州郊外の小さなコミュニティにおける、心に空洞を抱えた人々のささやかな触れ合い。なにか劇的な展開が起こるわけでもないけれど、人の心の揺れ動きや関係性の変化を丹念に追う姿勢はすごく誠実だし、だからこそ胸を打つ。
問題が解決しないままエンドロールを迎えるのが引っ掛かる人もいるかもしれない。でも個人的には、「人生はままならない。それでも……」という希望と諦念の狭間のような不思議な薄明かりが見えた気がして、結構好き。
なんだか絶賛している風になったものの、こういう映画なんだ、と飲み込むまでの初め20〜30分は若干退屈しかけてしまったのでこのスコアに落ち着いた。