【STORY】
未婚の母がタブー視されるモロッコで、事情を抱えた妊婦サミアは煙たがられて仕事も宿も与えられずに街で座り込む。そんなサミアを見かねたシングルマザーのパン屋は、厄介者扱いしながら数日間だけ自宅兼パン屋で匿い雇うことにするが…?
【REVIEW】
楽しみにしていたのに映画館に行った日のコンディションが悪くて寝落ちたので、ずっと観直したかった作品。新作ついでに改めて観たけど観直してよかった名作。
妊娠なんて色々な事情が背景にあるはずなのに、頭ごなしに煙たがる文化というのは流石に時代でアップデートされるべきではないか?とはもちろん思うし、とはいえ働き手を探していない余裕のない人々が同情だけで妊婦を雇う余裕はないことは理解できる。国や自治体が何かしら対処しなければどうしようもないけど、文化的背景で行き詰まっていると、親族に通知が行くことすら危うい…。そんな状況が見ていてもどかし過ぎるし、こんな目に実際に遭っている女性や、そういう人のために手を差し伸べた人が苦労しなければならない現状が実際にあると思うと歯がゆい。そんな、モロッコにおける社会的問題をこうして映画化することはとても意義があると思うし、それをモロッコがアカデミー作品の代表に選んだことは嬉しく感じた(ノミネートはされなかったけど)。
息遣いや衣擦れの音がはっきり聞こえるほど丁寧な録音と、粉やパン生地の質感すら伝わってくるような繊細な作業の撮影、自然光に見える仄暗さの中にもしっかり浮かび上がるキャストの表情、目線と過不足のない量の台詞で紡ぐ女性達の人間関係、すべてが最高に好み。『灼熱の魂』のルブナ・アザバルの毅然としたオーラが印象的。
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【今作で学べる言葉】
●ムスンメン:モロッコで定番おやつだという、もちもち生地のモロッコ版クレープ。
●ルジザ:モロッコ伝統のパンケーキで、紐状の形が特徴。今作でサミアが作る。
●ハルシャ:モロッコで親しまれる、粗挽き小麦粉で作る厚手のビスケット。
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観た回数:2回
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【星つけた際の"個人的"評価・好み】✨✅
※作品のウリじゃなさそうな部分は「-」
総合点87pt/100pt 星換算★★★☆4.4
95=スタンディングオベーション/90=大拍手/80=最高!/70=すごい!/60=良い/50=不足なし/40=あと一歩欲しい/30=うーん/20=さすがにちょっと/10=Z級
《基本点》
コンセプト 92pt/100pt✨✨
原作・実話 --pt/100pt
設定・起点 90pt/100pt✨✨
脚本・展開 78pt/100pt
テンポ感 78pt/100pt
編集カット 78pt/100pt
心に来る度 73pt/100pt
後味残る度 77pt/100pt
撮影構図 88pt/100pt✨
カメラ動作 --pt/100pt
固有の演出 --pt/100pt
言葉選び --pt/100pt
映像美 --pt/100pt
視覚効果 --pt/100pt
美術 85pt/100pt✨
キャスト 87pt/100pt✨
演技 86pt/100pt✨
顔芸レベル --pt/100pt
キャラデザ 83pt/100pt✨
衣装 79pt/100pt
メイク等 78pt/100pt
音響・録音 84pt/100pt✨
サントラ --pt/100pt
歌曲 --pt/100pt
主題歌 --pt/100pt
《ジャンル点》
ヴィラン -pt/100pt
アクション -pt/100pt
歌唱力 -pt/100pt
ダンス -pt/100pt
肉体美 -pt/100pt
ミステリー -pt/100pt
サスペンス -pt/100pt
コメディ -pt/100pt
ファミリー -pt/100pt
カワイイ -pt/100pt
ビックリ -pt/100pt
ゾワゾワ -pt/100pt
胸糞悪さ -pt/100pt