やっぱニーガン

息子の面影のやっぱニーガンのレビュー・感想・評価

息子の面影(2020年製作の映画)
4.6
行方不明の息子を探す母親

貧困、麻薬戦争、誘拐、人身売買、不法出国、メキシコの抱えている闇は深い…

新天地に希望を見いだし国境へと向かった息子。

心配しない親などいるものか…

観る前からバッドエンドは分かってるつもりやったのに何だ何だ?この結末!!

悪魔を見た

人の皮をかぶった悪魔を見た…
お国柄は違えど戦時中でもないのに、こんな簡単に人が人を殺せるんか?
そこに心はあるんか?

時に映画はこの世界を現実以上にリアルに映す。

母親、マグダレーナの姿に”あの時”のオカンを重ねて見ていた。

『 親の心子知らず 』とでも言いましょうか…

思春期、養父と馬が合わず家から飛び出したことがあった。隣町の今で言う地元の尖った連中が溜まり場にしていた一軒家。
決して居心地がいいわけではないが、他に行くあては無かった。
そこに身を寄せてから1週間ほど経った早朝、突然オカンがやってきた。隣にはまだ紹介もしてなかった当時の彼女。
???どういう経緯で今ここにオカンと彼女がいてるのか直ぐには分からなかった。
オカン「帰ろか」
彼女「帰ろ」
僕「何で来てん!恥ずかしいやろ!」「帰らへんわ!」
本当は嬉しかった。めちゃくちゃ嬉しかった。
携帯もない時代に居場所を特定するのはかなり難しかったハズ。なりふり構わず歩きまわり、友人関係からついには彼女の存在にたどり着いたオカン。今でもよく見つけてくれたと思う。
タクシーでの帰り道、天邪鬼な僕はずっと不貞腐れた態度してたんちゃうかな…
「お父さんにはお母さんからちゃんと言うとくから」
違うねん、分かってた…ただの自分のわがままなんは…
軌道から外れかけた僕が修正出来たのは間違いなくオカンのおかげ。
あの時は素直に言えなかったな、「ゴメンなさい」も「ありがとう」も…

ダッサいな〜 …今度会った時はちゃんと言お!

Special Thanks to okan💐


心配してくれる人がいる これほど有り難いことはない