フジマークス

恋する遊園地のフジマークスのネタバレレビュー・内容・結末

恋する遊園地(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

遊具に恋をするという極めて性的マイノリティな主人公は、母に性自認についてカミングアウトするが、それを認められず、病気だと決めつけられる。自分の性自認を親に認められないことで消耗する主人公のふるまいは痛々しく映し出される。
バスの移動中、ほかの乗客らから見つめられてるように感じる不快なショット。自己を否定される境遇によって、まるで自分が異常者かのように錯覚する。
母親に男をあてがわられて、男女の人間関係を強要される。主人公にとっては極めて苦痛なハラスメントである。
また、周囲から受け入れられない状況下で、無理に男を好きになろうとして傷つく。
上記のような場面設定は、遊具に恋をするという主人公だけでなく、その他のLGBTの人たちも遭遇しうる状況のように思える。突拍子もないように思える物語の主題はそこにある。
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