風来坊

アビゲイル クローズド・ワールドの風来坊のレビュー・感想・評価

2.5
ロシア映画なんですけど言語音声は英語で珍しい。欧米での公開を意識した戦略なのでしょうね。実際公開したかどうか、成功したかどうかは知りませんが(笑)

ロシア映画界ってこういう超能力というか魔法使える若者が主人公のファンタジー映画って好きでよく製作しますね。
私も数多く観ている訳ではありませんが、大抵は雰囲気倒れパターンが多いです。

この作品もご多分に漏れず、折角の綺麗な映像とファンタジーな雰囲気を活かせていません。
ロクに説明もないまま中盤まで行ってしまうので、訳が分からず物語にノレません…。

そしていきなり魔法みたいな力が全面に出てくるので、私の処理能力が追い付かない(^_^;)
主人公アビゲイルを演じた女優さんはなかなか可愛い。おかっぱ頭が似合っていました。キャラクターとしては後先考えない性格はイライラしますが(^_^;)

アビゲイルのお父さん役でイングランドの名優エディ・マーサンさんが出演しています。出番は少ないけれど、やっぱり演技が上手く存在感がこのキャストでは桁外れで良い仕事をしています。

特殊能力の煙みたいな映像演出や全体的な雰囲気は悪くないのですが、ストーリー展開のバランスが悪いのが最後まで足を引っ張った印象でした。
特殊効果にはお金を掛けていると見られ、やはりロシアでは世界市場を狙った大作映画だったのだろう思います。

しかし、世界市場を意識するならもう少し序盤の取っ付き易さと、物語の分かりやすさが必要かなと思います。どうしてもB級的な感じを払拭出来ていません。それでもクライマックスはまずまずの見応えですし、構えずに観ればそれなりには楽しめるファンタジー作品だと思います。

どこぞのファンタジーRPGゲームに出て来るような飛行船の造形は好きでした。

さてこれで2020年内のレビューは打ち止めにしたいと思います。
本年も稚拙なレビューにお付き合いくださり、大変ありがとうございました。来年は更に稚拙さに磨きをかけたいと思います( ̄ー ̄)
皆さま良いお年をお迎えくださいm(_ _)m

まとめの一言
「格差社会がテーマだったのかと最後に気付く」
風来坊

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