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ポゼッサーのsheepmanのレビュー・感想・評価

ポゼッサー(2020年製作の映画)
4.0
他人の意識を乗っ取るまでの過程の生々しさや、所有者の意識が分裂してゆく様、そして自死することへの抵抗をしっかり描いていたのが、後を引く嫌な感触の根源なんだと思う。テクノロジーと肉体性が同居する、そのSFノワールと呼ぶにはあまりにも血生臭すぎる作風はどうしても父であるデヴィッド・クローネンバーグのそれを想起せざるを得ず……。
「クリストファー・ノーラン、ドゥニ・ヴィルヌーヴに続く才能」と銘打たれていたが、本当にそういう映画を撮ってしまう可能性を秘めている監督だと思います。いつか莫大な予算が与えられた時が恐ろしい。
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