抜け出すチャンスやタイミングは沢山あるのに、どうしても抜け出せない。普通に生きられない(そもそも普通って何だろう)。愛する人まで巻き込んで沼にはまっていく。それ自体は珍しい話ではないと思う、本当に。
だらしなくて一見図太そうに見えるけど、どこか放って置けない弱い部分があって…そんな女性、母親を演じた長澤まさみ。
明るくて可愛い？綺麗？なイメージしかないんで期待してなかった(ごめんなさい)だけどまだ心に余裕があった序盤から次第に荒みボロボロになる数年後までの変化の仕方に違和感なくてすごい。ホテルでライターに火が点かないシーンとか、ちょっとした仕草も良いとこいっぱい。
そしてその母親に翻弄され共依存の関係になる息子役の郡司くん奥平くんの存在感もすごい。今後が楽しみ。
暗くてジメジメした話だけど、脇を固める実力派の役者陣の演技も良いアクセントになっていて楽しめるし、親子関係や生き方についても考えさせられる作品。
