長澤まさみが毒親を演じていたおかげで、少しは現実味が薄れた。
演技はうまいが、あそこまで堕ちた人間なのにきれいだという違和感。髪の毛はボサボサにしているが洗っていない感じもなく、肌艶も良く、目に活力がある。
もっとリアリティーを追及していたのであれば後味が悪すぎる映画だっただろう。
内容的には、母親の秋子も幼い頃に何かしら親から見捨てられ不安があったように思えた。孤独を嫌い、子供を所有物と考え、ギャンブルと男に走る。ここまでになる前に救えなかったのだろうかと。
子供は親に依存しなければ生きていかれない。それだからか子供は親から離れず守ろうとさえする。幼い内は虐待を受けても親を嫌うことはないだろう。
幼い精神の親が子供を持つと「共依存」しやすいのではないだろうか。
精神的に成熟できない社会環境がゆえ、虐待などは更に増え続けていくと考える。
元ネタの本があるようなので、機会があれば読んでみようと思える作品だった。
