自閉症の人々の見ている世界を体感させるドキュメンタリー。
マクロレンズの狭量な美しい描写と、彼らの敏感な耳を再現する音響で、新しい世界を垣間見たかのような感覚になる。
日本人の自閉症の人が書いた原作を元に、アメリカ、インド、アフリカなどの様々な人種の状況が描かれる。
もう少し各国の福祉の事情や対応を描いて欲しかったのだが、コンパクトにまとめられていた。特にアフリカの状況には文化的な側面が関わっていて希望と共に問題提起が書かれていたので、余計に知りたくなった。
人類がこれから滅ばずに進めるかは案外彼らのような人を受け入れる土壌がなければ無理なんではなかろうかと思ってしまう。
それほどに神々しく美しい世界を彼らは時を超えて見ている。それを知ることのできた作品。
