シングルマザーの奮闘記。クレア・ダン主演。
DVの夫から二人の子を連れて逃げ出した主人公、しかし住まいを得ることが難しく常にホテル暮らし。ある日にひらめいて自分の家は自分で建てようと決心する。一方でDV夫とは親権争いの火花が散り...。
人のあたたかさがよく出た映画だと思った。ちょっとした出会いがそのまま縁になり、無償の愛を注いでくれる。家を建てる一番えらいさんがまさにそうなんだけど、彼の口から「この国に見返りを求めない人間が?」という言葉が出たのはちょっと驚きだった。
そんな第二の人生のほっこりストーリーかと思いきや、そこからが本番。親権争いでうまい具合にこちらの急所をつく夫側の弁護士、DV夫の最後の抵抗もあり、満身創痍という感じ。夫も夫で自身の親を見て育ってきた負の連鎖で苦しんでいてなかなかリアル。
「大抵の大人は自分がつらい時、子供のつらさに気づかない」という台詞が印象的。大人といってもひとりの人間だしな、自分もつらい時は自分の事しか考えなくなりがちでちょっとぐさっと刺さった。
ハートフルな映画だと思って観ると意外に重たくてそこだけ注意、どんなに逆境に立たされても仲間は必ずいるものだというメッセージ性は強くて映画らしい映画だった。オススメッ!