フィルムノワールの退廃的な世界観を、さらに悪夢的・幻想的にアップデートさせたギレルモ・デル・トロ監督には感服👏
美しくも不気味な美術と、それを舐め回すようなカメラワークがお洒落。
登場人物の(ほぼ)全員が、過去にトラウマやコンプレックスを抱え、心のどこかが壊れていている。心の穴を埋める為に何かハッタリに執着をする。ヒッチコックの『めまい』にも通ずるような気持ちの悪いサイコスリラー。
それぞれのキャストの演技は素晴らしく、特に主演のブラッドリー・クーパーは圧巻。単調な場面でも彼の演技で魅力的になっていたと思う。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のダニエル・デイ=ルイスを彷彿させられた。
現代映画の隠れた名作、いや大傑作です。