このレビューはネタバレを含みます
その人の体内にそれはもともと巣食っていた
容赦のない無慈悲
抑えようのない凶暴
抗えない冷酷・冷血
自分基準で判断されるそれらは
いくら装い誤魔化し繕っても
ひょっこり顔を出して
相手と自分をむしばんでいく
「貴方に欠けるなにかを私には埋められない」
気付いた彼女は、潔かった
『宿命』なんて立ち切れる
寄せ付けないことだって出来ると信じている
だが、ことごとく彼の選択肢はそちら側
惹きつけられるがままに…
操っているという自尊心は
実は操られる隙間をも内在し
呼び寄せ集めて
キレイに転がり始めた
やがて予言のごとく…〈名場面へと続く〉