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ナイトメア・アリーのNEWおっさんのレビュー・感想・評価

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)
3.0
「因果応報」

ギレルモ・デル・トロ監督最新作。過去にも映画化されたことのある、1946年に出版された「ナイトメア・アリー 悪夢小路」が原作。第94回アカデミー賞では作品賞に加え撮影、美術、衣装デザインの計4部門にノミネート。ショービジネス界で成功した男の人生を様を描く。

見ててこれ一体何のジャンルなんだろうってずっと思ってたけど一応サスペンスの部類に入るのか。最後に勝つのは誰だみたいな感じで、読唇術ショーで金を巻き上げてた男がインチキ霊媒師を名乗って深い闇にまで突っ込んでいくお話。

獣人やホルマリン漬けの胎児など、意味ありげに飾っていた数々の背景は特に意味を為さず、1人の男の成り上がりから成功、そして挫折と、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」っぽくも思えた。まあ、獣人に関しては最後の最後に因果応報としてこれ以上ないラストを迎えるために必要だった設定だけど。

成り上がりストーリーは嫌いじゃないのでなかなか面白かったけど、やっぱり2時間半は長いな。もうちょっとテンポ重視で見せてくれたら余計に楽しめたかも。

アカデミー賞に美術部門でノミネートされてるだけあって凝った背景はかなりのモノ。それだけでも見る価値あり。こういうトコは流石ギレルモ監督である。