ようこそ、悪夢小路へ。
いわば「逆グレイテスト・ショーマン」といったような映画。
デルトロ監督らしくダークでバイオレンスな物語。クリーチャーはごく一部の例外を除き登場しないけれど、まるで人間こそが一番のクリーチャーであるかのように思えてくる。
落語の怪談噺にでもありそうな、運命論的な物語も個人的には好みだった。
屈指の演技巧者たちの競演が本当におみごとで、なかでも狂気を秘めた主人公を演じきったブラッドリー・クーパーが素晴らしい。
ただ、前段にあたるカーニバルでの描写がなかなかに冗長だったと思う。この内容だったらあと15分は短くても良かったかな…。