キャロル・ダンヴァースもフェーズも新たに動き出したと言ってもいい、MCU再始動映画。
本作は続き物のため、どうしても関連する前作と比べてしまうところがあります。『キャプテンマーベル』のフェミニズムの観点でみて考えさせるようなメッセージ性がありましたが、本作においては全くありません。それに、『M'sマーベル』の子供に干渉が過ぎる毒親をテーマにしていましたが、もちろん本作にはテーマにしているものはありません。
そのうえ、今何が起こっているのかが分かりにくかったこと。キャプテンマーベルが過去に行ったことが、今回の事件の引き金となった。それは分かります。ただ、その説明がそこまで深掘りされていなかったため、事の重大さが伝わりにくかったように感じました。
しかし、いくつかマイナスに捉えてしまうような要因を改善しようとする姿勢みたいなものは感じられました。
例えば、あれほどのことをやりつつ上映時間を105分に収めていたこと。それと、最近の作品に共通してあったような新しいキャラクターを出して何年経っても作品に出てこなかったのをようやく回収したこと。
なので、そこは評価すべき良いポイントでした。
また本作は、『キャプテン・マーベル』と『ミズ・マーベル』と他作品との関わり合いが、過去作品の『アベンジャーズ』の一作目の感じがありました。あの作品も粗々しさはありつつも、他作品の関わり合いがあったので盛り上がりがあったかと。こういうところから、シリーズのリスタート作品に値するのではないかと思います。
これらのことから、今は再始動したシリーズをただ見守ることが必要な時期なのかもしれません。
