半変人のお調子者

マーベルズの半変人のお調子者のネタバレレビュー・内容・結末

マーベルズ(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

期待以上の映画で、上映中ずっとニッコニコだった笑笑

上映時間が2時間切ってる事もあって、テンポがキャプテンマーベルの如く早い。
そんな中でも、ドラマ未鑑賞の人達の為の説明をしっかり入れている親切設計で、無駄が全く無い。

ただ、カマラと大人モニカは映画初登場な訳だから、二人の単体のヒーローとしての活躍シーンを入れても良かったんじゃないかなとは思う。特に大人モニカはワンダヴィジョンでもなんか能力っぽいのを手に入れたなぁくらいの描写しか無かったんだから、どんな能力を使えるのかはしっかり描写してほしかった。後から色々見せられても、「えっ?そんな事できるの?」という驚きばかりが先行して、アクションシーンの妨げになってしまっていると感じた。

3人のマーベルの描き込みは良かった。
なんと言っても、カマラ!カマラカマラカマラ!
本当に彼女が素晴らしい。笑わせるし、キュートだし、泣かせる。
推しに会った時の反応を楽しみにしてたけど、期待を裏切らない高揚っぷりだった。
それでいて落ち着いた場面では、ちゃんとキャピキャピ感を落とすイマン・ヴェラーニの演技力に感嘆させられる。
キャロルに感情を吐露するモニカを抱きしめて、ほら来て!とキャロルを手で呼ぶ場面は本当に良かった。

モニカも良い。他二人に比べると大人しめで、起きている事態の説明を1人でしなければならない損な役回りではあったけど、そんな中でも、ちゃんとあの子が大人になったんだなと感じさせる瞬間があったり、能力をまだ使いこなせない未熟さであったり、が垣間見えて良かった。(もっとそこら辺をガッツリ描いて欲しかったとも思うけど。)
あと、キャロルとの気まずい雰囲気を引き摺らないあたりも良かった。観ていてイライラしてくる意味の無い仲違いとかが無くて本当に良かった。

キャロルもめちゃくちゃ人間らしい一面が観られて良かった。プライド高そうでツンツンしてるキャロルも良いけど、ノリノリで楽しそうに入れ替わり練習をするあたりはこれまで観られなかったキャロルの姿だったから良かったと思う。キャロルが笑顔で楽しそうにしてる場面が多いってだけで嬉しくなる笑

ニック・フューリーもあの事件の後だと考えると、いい気なもんだなお前!!と思ってしまうけど、単体で観るなら、陽気なおじさんって感じで良いと思う。もうMCU初期の頃の影がありそうな感じは微塵も無いけど…

あとグース及び子供達があんな大活躍を見せるとは思わなかった。「皆さん逃げずに飲み込まれてください」のアナウンスには映画館であんなに笑ったのは初めてってくらい大爆笑してしまった笑笑

悪役のダー・ベンも彼女なりに信念を持ったキャラで良いんだけど、それだけに最期がいただけない…
なぜあそこでキャロルと手を取り合う結末にしなかったのか。あの後結局キャロルがハラの太陽を元に戻すんだから、別にあんな無駄死にみたいな事にしなくてもよかったんじゃないかな…
というか、キャロルもそれができるなら最初からやれよ!とも思う。クリー帝国を統治してたAIを壊して、はい終わりってあまりにも身勝手すぎるでしょ…(ドラマ『ロキ』のシルヴィにも同じ事を思った。)

あとシークレット・インベージョン、マジで関係無いじゃん!!まだこの映画に関係してるなら存在意義があるかなと思えたのに、スクラルとクリーの和平交渉は秒で無しになるし、フューリーの奥さんもクレアも1ミリも出てこないし、あれは本当なんだったんだ…と言いたくなった。

…と文句もそれなりにある、かなり雑な映画ではあると思うけど、やはりキャラ萌えという一点ではめちゃくちゃよくできた映画だと思う。僕は大好き。

ようやくこれまでフェーズ4以降に撒かれてきた種を回収しだしたし、これから再び盛り上がっていくであろうMCUに大いに期待してる。
というかポスクレのアレを観たら、期待せざるを得ないだろ!!
なんちゅうサプライズをぶっ込んできてんの!?
最高だよMCU。一緒ついてく!!


映画評価基準

この映画が好きか 9
没入感 9
脚本 6
演出 7
映像 8
キャスト 10
音楽 6
余韻 9
おすすめ度 8
何度も観たくなるか 9

計81点