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マーベルズのOhuのレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
1.7
かつては10年以上に渡って映画業界を牛耳ってきたディズニーも、コロナ禍以降はメッキが剥がれたかのように何をやっても叩かれているニュースしか目にしなくなった。以前のようにと期待に応えようとすればするほど、尽く滑って鳴かず飛ばずな結果が続き赤字だけが膨らむだけという悪循環が続いている。これらの主な失敗の要因としては、矢継ぎ早に煮詰まっていないスピンオフ作品を短いターンで連発したことが挙げられる。また、ユーザーを引き止める為にとフェーズ4でクオリティの低いドラマシリーズに本筋の伏線を置いてしまったことや、更にはDCのジョーカーに対抗してか賞レースを意識し始めてからというもの、誰も望まぬポリコレ問題などにも首を突っ込み、ファンが望むものと制作側との間で乖離がどんどん広がっていってしまったこともユーザー離れを加速させたと考えられる。
ストレンジ2のワンダもそうだったけど、本作の主要キャスト3人のうち2人のバックグラウンドはドラマに重きを置いており、観ていない人は多少なりとも置いてけぼりを食らう内容となっていた。
昨今の社会情勢など、マイノリティなメッセージを関係性のない物語に無理やり盛り込んだ結果、訳の分からないぐだぐだな怪作がまた1つ生まれてしまった。本作でカットされたヴァルキリーとキャロルのレズビアン設定を仄めかすようなシーン。ここで飛び出す“Strap on“ジョークなど子供向けのシリーズで何をしたいのか全く分からないことになっている。誰に向けて作っているのか、今一度冷静に見直さなければシークレット・ウォーズもフラッシュの二の舞になると思う
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