クロ

マーベルズのクロのネタバレレビュー・内容・結末

マーベルズ(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

ただでさえ情報量多い(世界やルールの説明ばっかり)なのにドラマ観てないとピンとこない、観ててもよく分からない部分も多くて何がしたいのかさっぱり…

入れ替えがアクションとして有機的に機能しているように見えないし、対立軸も明確じゃないし、伏線もなく解決手段が提示されていくから最後まで前のめりになることなく観終えてしまった。ちゃんとカマラ・カーン単体の作品として撮ればいいのにキャプテン・マーベルもモニカ・ランボーも立たせようとするからどう観たらいいのかいまいち分からない。カマラがキャロルに会えたところの喜びなんてもっと仰々しく描かないと単体でドラマ作った意味がない気もするんだけどな、キャプテン・マーベルもモニカ・ランボーも今後重要な立ち位置になるからってそっちにも変に時間を割いているのでとてもバランスが悪く感じる。

それに、「救えない命」の描写がわりとはっきり出てるのに全体的に明るいのがなんとも…多くの惑星を渡り歩く難民であるスクラル人の何人かを助けられないところなんてだいぶ重いと思うんだけどな、特定のキャラを出したいのは分かるけど難民なんてセンシティブなワードを出してこんなに明るい雰囲気なのはちょっとね…しかも救えないのはスクラル人だけじゃないしな、ってかアラドナどうなったんだよ、これも今後のMCUに持ち越し?

これからマーベルの映画を撮る人達はディズニーから与えられた課題をこなすのに精一杯で大変だよなと思った。能力に関すること、世界線に関すること、次の作品の伏線に関すること…盛り込まなければ行けない要素が多すぎて、でも上映時間を短く納めるようにも言われているのも伝わる。100分間説明ばっかで終わってしまった。脚本も監督もこなしきれていないな、作ってて楽しくなさそうだなという印象だったけど、こんな感じの映画がこれからもたくさん出来るのだろうか…フェーズとかドラマ展開とかどうでもいいから、とりあえず単体のヒーローが活躍する映画やその続編をちゃんと作ってほしいんだけどなー

まあ…個人的には、キャッツでおなじみの「Memory」が流れながら船員たちが猫に食われていくところは面白かったです。大量の猫が生まれる伏線なんてなかったのにどうなんだそれとは思ったけど、ここは監督も面白がって撮れてたのではないかな。ここぐらいは楽しく演出しててほしいけど…
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