クスノキ

無頼のクスノキのレビュー・感想・評価

無頼(2020年製作の映画)
2.7
退屈はしなかったのだが、中々話のピントがどこなのか見極められなかった。

戦後、昭和、平成、21世紀と激動の時代を生き切った男の生涯を描いたようだが、どうやら自分には不勉強で知らないことが多かった。中野先生には誰かモデルがいるのだろうか。

主人公の井藤は仁義に忠実な訳でも欲深い訳でもなく、かといって投げやりな厭世家でもない。つかみどころはないが一本芯の通った人間のようにも思える。

多分、井藤からすればただ生きているだけなのだろう。それが俺には「世の中を知らない」からよくわからなく思えるのだと思う。明日の飯をわからない日々を生き抜いてきたとは言えない甘ったれだから。

終盤に『仁義なき戦い』からの長台詞が引用されていた。きっと他にもオマージュ等があるのだろう。そういう点を含めて、自分の経験値の少なさを感じる映画だった
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