ダイナ

情婦のダイナのレビュー・感想・評価

情婦(1957年製作の映画)
4.2
各所の高評価に期待半分、疑い半分で鑑賞。アガサ・クリスティ原作、殺人事件裁判を取り扱った作品。前半は状況整理、後半は裁判パートといった裁判ストーリーの王道を往く構成。前半こそ絶賛するほどの特筆事項はありませんが、裁判が始まってからの会話劇、追い詰め方や切り抜け方、シーソーゲーム展開とても面白く本格的に引きこまれていきます。そしてこの作品が評価される最大のポイントが裁判パートにて映されます。この点について書くと興を削いでしまうので割愛。

チャールズ・ロートン演じる弁護士ウィルフリッド。恰幅がいい頑固なおじさんで当たりが強いという主役にはあまり見えない第一印象から裁判パートでの手腕を魅せる立ち回りは脚本と演技がいい塩梅で相乗効果を発揮していて素晴らしかったです。看護婦に下手だったウィルフリッドが葉巻に火をつけさせる「戦闘姿勢」を見せる部分がとても好き。
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