何が真実?
どれが現在?
自分は今どこにいる?
見ているこちらも、何が何だかわからなくなってくる。
重い題材を、巧妙なサスペンススリラーのように仕立て、観る者を引き込む。
アンソニー・ホプキンス、、
これが演技なんですか…?
すごすぎます。そりゃあアカデミー賞とりますよ。
アンソニーの戸惑いや、不安や、孤独を、まるで自分のことのように疑似体験した。
まるで、自分が徐々に消えていくような…
こんなにも不安で、孤独で、こんなにも心細いものなのか…
祖父母も両親も、そして自分も、いつかはこの道を辿るかもしれない、と考えずにはいられない。
草花がやがては枯れて土に還るように、不可避で、絶対的な、自然の摂理。
厳しくて哀しい。
窓から見える樹の緑が眩しかった。