とんでもないパッケージ詐欺映画というか。
このいかにも"泣けます"なポスターからはちょっと考えられないようなあらすじ、からの実際鑑賞しての感想は……なんとも筆舌に尽くし難く。
いわゆる認知症の症状をそのまま映像化してみると、見ている側からするとノーランばりのミステリーになってしまった……んですけれども、実際彼らが見ている世界というのはこういうものであり、だからこそ最後、ふと我に帰ったアンソニーがこぼす台詞が悲痛なことこの上ないんすけど、その自覚すらすぐ、葉のように風に流されていくっていう。
とんでもない傑作だと思いますし、この演技をしたアンソニーホプキンスがまた、"私は父をそのまま演じただけだ"とさらっと言っており、それでアカデミー賞獲ってる訳なんで、また改めてとんでもない役者だなと思った次第。