これはめちゃくちゃ怖いな…。認知症の恐ろしさ本人の不安もさることながら、自分という人間は何によって存在しているのか認知しているのかなど、文字通り深く考えさせられる映画だった。
父という存在が揺らぎ、いや父でいることが唯一の存在の証明になっているのかも。いつまでもルーシーの話を繰り返し行うのは過去の記憶に縋っているようで、憐れさよりもやはり怖さが先に来る。
人はいずれこうなるのかと思うととても怖く、またもし認知症になったら家族には迷惑かかたくないと思う一方で、自分より年上の親戚家族との時間は大切に過ごしたいなと思えた。言葉は少なめだがメッセージは強く突き刺さる、万人受けはしないだろうがオススメはしたい映画。