よーすけカサブランカス

ファーザーのよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

ファーザー(2020年製作の映画)
3.6
認知症による記憶の混濁をメメントのようなスリラーの方式で表現しようとしたアイディアには感心した。
事態が何一つ好転しないまま終わったのも良い。最後アンソニーが混乱のあまり幼児退行してしまう場面は胸が痛いが、おそらく次に目を覚ます時にはまた陽気になるか家のことを気にしているであろう。だから彼の痛切さは誰にも分からない。娘にも届かない(彼女が悪い訳でもない。施設入所は仕方の無いこと)。