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フランクおじさんのMOEのレビュー・感想・評価

フランクおじさん(2020年製作の映画)
4.0
邦題:『フランクおじさん』←いやいや、確かに原題ママだけども!『アンクル・フランク』でええんちゃうの?!というのは置いといて…
Amazonオリジナルプライム作品では、マッケンナ・グレイスちゃんの『トループ・ゼロ』以来の個人的大ヒット作品。
90分というコンパクトな時間に、非常に濃密なエッセンスが流れている。
ポール・ベタニーにオスカーあげて下さい。凄い名演でした。

時は1970年代、保守的なアメリカ南部に実家があり、家族にはカミングアウト出来ていないフランクおじさんの物語。父の死をキッカケに、ニューヨークから実家に車で帰るという(with 姪っ子ベス&パートナーのウォーリー)、一見ロードムービーかと思われますが、今作の場合は、”目的地”が実家ということで、フランクにとっては人生の”始点”となる場所です。この終点と始点の逆転は、今回の帰省がフランクが”生まれ変わる”(再生)ための旅であることが想起される。新たな自分、という表現はおかしいかもしれない。だって、初めからフランクはフランクだから。

フランクおじさんのパートナーのウォーリーのキャラクターが神です。終始彼から醸し出す優しさにグッとくる。

ああ、それにしても、フランクおじさんの姪っ子役のソフィア・リリスちゃん、相変わらず激推しです。今作でもいつもの良い味出してくれてます。
彼女の持ち味、人生を達観していて、シニカルな視点を持っているけれど、時々垣間見えるあどけなさが最高なんですよね。表情や仕草がどの作品でも絶妙で、本当に18歳の逸材ですわ。
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