ロアー

フランクおじさんのロアーのレビュー・感想・評価

フランクおじさん(2020年製作の映画)
4.0
家族から浮いた存在の少女ベス。フランクおじさんだけは自分を理解してくれていると慕い、後押しを受けておじさんが教授を勤めるNY大学へと進学する。そこでベスはおじさんが実はゲイだったと知るが、そんな折、おじさんの父・ベスの祖父が死んだという知らせが入り、2人は車で故郷へと帰る。

アマゾンオリジナル、ポール・ベタニーとソフィア・リリスのロードトリップ映画です。

ベタニ目当てで何の予備知識もなく観ました。ジャンルにコメディ、ドラマとあったのでてっきり変わり者のおじさんと姪っ子の笑えるドタバタロードムービーかと思ったら、かなりつらくしんどい泣ける話で完全に騙されました。

相変わらず頭身がおかしいベタニなので、はじめのうちはなんか天井が低く見える〜とか足長過ぎて異次元なんですけど〜とおじさんの素敵っぷり堪能してましたが、後半はそんなこと言ってられなくなってとにかくおじさんがかわいそうでつらかった。
ギュッと抱きしめて大丈夫だよ、大好きだよって言ってあげたくなる。劇中、そんな風におじさんを抱きしめてあげる存在がいて心底よかったと思いました。

お父さんの誕生日プレゼントの時、おじさんの目元が引き攣ってるのが見て取れたけど、遺言のシーンでは、もう目元どころか顔半分が痙攣したかのようなすごい表情になってて、改めてベタニの演技に感服。あのシーン、あまりにも酷過ぎる。

ラストのお母さんとのシーンでも、校長室に呼び出された子どもみたいな風体になっててまた抱きしめてあげたくなったんですけど、ベスが憧れる洗練された素敵なおじさんから心に傷を抱えたボロボロのおじさんまで、久しぶりに赤紫色じゃないベタニの演技が観れてよかったです(でも赤紫色も当然大好きです)
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