たま

フランクおじさんのたまのレビュー・感想・評価

フランクおじさん(2020年製作の映画)
3.5
フランクおじさんの生きづらい時代。
1970年頃のサウスカロライナ。
家族と過ごしていても、疎外感を感じるってのは辛い。
田舎の長閑な町で、フランクおじさんは何処か浮いている。
都会のインテリって感じの空気を醸している。

姪のベティだけはフランクおじさんに親近感と憧れを抱いていた。
ベティもベスと改名し、フランクおじさんのように、田舎を離れニューヨークの大学へ進学する。

そこで、フランクおじさんがゲイであることを知る。

ある日ベスの祖父、フランクの父が死んだと連絡があり、共に車で帰省することに。

フランクおじさんの若い頃はサウスカロライナという土地柄もあって異性愛者なんて言語道断。病気とも思われていた頃。

父親に知られたフランクおじさんの気持ちはどんなだったんだろうか。それに追い打ちをかけるような悲しい出来事。
一生悔いて生きなければならない。
ただ、その時代を思えば、父親としても辛かったんだろうと思ったもの束の間、死に際の行為にそんな気持ちもぶっ飛んだ。なんて卑劣な·····

フランクおじさんのパートナーウォーリーの包容力が良い。

秘密を知った家族たちが、やけに理解がありすぎてちょっと拍子抜け。もちろん違和感や不快感を持つ人もいたけど·····

それでもかつてと違い、そこがフランクおじさんにもベスにも居心地の良い空間になったんだなって感じた。
つまり底意地の悪いじぃさんが居なくなったからってこと·····
ま、いっか。
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