真っ黒こげ太郎

レスキューの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

レスキュー(2020年製作の映画)
4.5
「10分に1回クライマックス!」は言い過ぎやけど…。

災害描写は最初から最後までクライマックス!!!!

正直監督の過去作が過去作なだけに本気で信じかけたぞ。w




大災害に駆け付け、決死の人命救助を行うレスキュー隊。
今日も今日とて、燃え盛る石油コンビナートから人々を救い出した熱血リーダーのガオ・チェン。
だが、救助の時負傷したヘリパイロットが死の恐怖を感じ退職、代わりに女性パイロットのファン・ユーリンがやってくる。

理詰めのファンと行動派のガオは衝突する、が何だかんだでチームメイトとして良き関係を築くのだった。

だが、そんなガオに仲間の死や息子の病といった困難が立ちはだかる…。
果たして、ガオは立ち上がれるのか!?




決死の救命活動に挑む海難救助隊を描いた、中国産のディザスター・パニック・アクション・ドラマ。
重厚なヒューマンドラマ映画から、アクションマシマシのデカ盛り二郎ラーメン映画まで幅広く手掛ける職人監督、ダンテ・ラム監督の最新作。

今回、初めてダンテ・ラムさんの大作アクションがご近所で公開!!!
予告を見て「今回もめっちゃマシマシのデカ盛り二郎か…!!」と思いながら、二郎系ラーメンのお店に行くつもりで覚悟を決めて劇場に向かいました。
(まぁ二郎系ラーメンの店2度しか言った事ないけどな!w)



ですが、今回は意外にもそこまでガッツリ胃もたれするような作品ではなかったんです。
いや、アクションや災害描写はめっちゃこってりで凄まじいんですが、今回は割とライトで見やすい作風だったというか。


お話自体は正直言って物凄いベッタベタ。

熱血な救命隊長の主人公が新人と対立して喧嘩しながらも危機を乗り越え仲良くなって、目の前で仲間を失って落ち込んで、大事な人の一声で復活して…っていう、よくあるお話。

災害に挑む主人公達を挟むドラマは主人公と女性隊員のラブコメだったり、訓練で汗をかく爽やか青春絵巻だったり…そんな感じで、前半辺りは
物凄いベタ~~~~なトレンディドラマが展開!!!


しかし、そこは良質なドラマ映画を数多く手掛けたダンテ・ラムさんだけあって、以外にもドラマ方面テンポ良く見せてくれる。

主人公とヒロインの絡みは間に主人公の息子さんを配する事で疑似家族的な内容にしてベタなラブコメを(それなりに)回避。
中盤のほのぼのなふれあいから一気に主人公達に困難が降りかかり、シリアスな展開にもつれ込んでいくドラマ運びも上手い。

ベタとは言え、主人公の息子が病気の手術を受ける直前に父親を励まして、立ち直らせる場面とか結構グッと来ました。
息子さん、実に男、いや、実に漢だ!!!!w


そんで肝心の災害救助アクションは、流石のダンテ・ラムさんが手掛ける大作だけあってどれもこれもド迫力!!!
爆発で燃え盛る石油コンビナートや貨物船等、作中で展開される救助作戦はどれも見ごたえアリ。
CGやセットも使っていると思われるが、災害描写はどれもクオリティ高めで不自然さは感じず、迫力満点。
どれも見せ方や展開も相まってクライマックス級の凄まじい見せ場になってます。
これだけでも大画面で見る価値はアリでしょう。



コアなダンテ・ラムさんのファンは不満を覚えるかもしれないし、ベタベタ過ぎるドラマで人によってはアウトかもしれませんが、今回は今までの巧みなドラマ方面と激しいアクション方面が、かなり程よいバランスでかみ合ってたように思えます。
そのお陰で、ダンテ・ラムさん初見の方でもとっつき易い作品だと思いました。
例えるなら、コンビニで売ってる二郎系ラーメンみたく、大きすぎずかといって小さすぎない様な、そんな感じ。
(余計分かりにくいわ!!!ってかさっきからジロリアンしか伝わらない表現ばっかすんのやめろ)


ベタではありますが、大迫力エンタメとして十分楽しめまっせ!!!
兎に角、初見の方でも派手な見せ場満載で楽しめると思うので、是非劇場の大画面で見てくだせぇ!!!!