鰹よろし

レスキューの鰹よろしのレビュー・感想・評価

レスキュー(2020年製作の映画)
3.8
 各々のルーティン・ジンクス・願掛け・ゲン担ぎを経て出動していくオープニングに始まり、救助活動における一連の工程を空間認識を伴わせ魅せる演出が光る。

 その空間内を自在に移動する神視点と個々の視点の連続性によって、どこに誰がいて何をしているのか今現在どういった状況にあるのか、そしてそれぞれの座標でそれはどのように確認できまた視認できないのか。さらにはそれぞれの判断や行動が何を意味しどういった結果に結びついていくのかがかなり明確明白に見えてくる。

 救助者のみならず自身の生死すら分かつ危険な最前線で戦うレスキュー隊員、その最前線の隊員たちを支援するパイロット、さらにその救助活動を後方から支援する者たちに、またさらに後方から見守る関係者及び家族。

 個々の視点及び役割における優先順位や主張も実に端的にまとめられているし、いざ実践においてはそれがどのように変化するのかとする理想と現実、葛藤と対立もまた見事に相まっている。

 そのわかりやすさ故悪く言えばご都合主義予定調和で展開が容易に読みやすい物語ではあるのだが、この手のお話はそういった王道が良いんじゃないの至高じゃないの!!

 行く行くの立場の逆転(挫折)から、克服と復活の英雄譚もかなり見応えがあり面白かった。


「海猿」...「守護神」(2006)...「カリフォルニア・ダウン」(2015)...「スカイハンター」(2017)...
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