作品に対する何の事前知識もなく劇場に出かけたので、観賞する前はてっきりジャニス・ジョプリンの伝記作品かと思っていた。観ているうちに、それがどうやら考え違いだということに気づいた。それほどジャニスを演じるメアリー・ブリジット・デイビスのなりきり演技が素晴らしい。もちろん歌も含めて。観賞後、作品紹介を目にしたところ、ジャニスを描いたブロードウェイミュージカルのスクリーン上映だということを知った。ミュージカルの本場であるブロードウェイの舞台を映画館で上映するという企画の1つらしいが、すでに完成された舞台をそのままスクリーンで観るわけだから、出来が悪いわけはない。ミュージカルなので、ややジャニスの陽の部分だけがクローズアップされているとは思うが、じゅうぶん楽しめる作品であることに変わりはない。