このレビューはネタバレを含みます
長生きしたくなる映画だった。
映画館で、観れてよかった。テアトル銀幕にいるような気持ちになった。
ゴウちゃんはお酒とギャンブルが好きで、借金もして、娘に怒られて、何度も別れようとしたけれど、いざとなると思いとどまってしまう、
淑子ちゃんはゴウちゃんのことが大好きで、ゴウちゃんも淑子ちゃんのことが大好きだからなのだろう。
「ゴウちゃんに幸せにしてもらおうなんて思ってない。私がゴウちゃんを幸せにしてあげるの!」
って言った淑子ちゃんが、とても素敵だった。
そんなふうに思える人と出逢いたいと思った。
そんな淑子ちゃんだったから、
スクリーンから出てきた園子さんは、
「ゴウちゃんが幸せなら、きっと淑子ちゃんも幸せよ」って言ったんだな。
授賞式でのスピーチにぐっときて、野田洋次郎さんと菅田将暉の「うたかた歌」にぐっときて、エンドロールに志村けんさんの名前を見つけてまた涙が出た。
『君の手垢だらけのこの記憶だけど ねえ僕のものでしょう?』
とても素敵な、この映画にぴったりの歌で、この歌詞を、本当の意味で理解できる日が、私にもきたらいいなと思う。