このレビューはネタバレを含みます
2023年31本目
やっぱり劇場で見ておけば良かった、と後悔した作品。
久々に感動で泣いた。
主人公については、すっとぼけたような不器用な若かりし頃も、どうしようもない借金持ちの老年期も、人間味があってとても良かった。
そして桂園子の気っ風の良いこと!
「お金に困ったら売りなさい」と餞別としてもらった腕時計を、どれだけ苦労しても手放すことなく持っていた淑子も奥ゆかしくて良かった。
作品全体の雰囲気として、本当にどうしようもならないところまで落ち込むというところが無かったのが良かった。
重たくなりすぎず、でもしっかりと見入ってしまう撮り方は、さすが山田洋次監督といったところ。