叡福寺清子

グリーンランドー地球最後の2日間ーの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

3.1
エメリッヒ監督じゃございませんので,破壊のカタルシスはお預けでした.こんばんわ三遊亭呼延灼です.では何を描いたかといいますと,人類滅亡危機シェルターあってよかったね級ディザスターに面した家族と米国民の有り様でございます.
めっちゃでっかい彗星が地球に接近だって肉眼でも確認できるよやったぜ!天文ショー!!あれ?話が違うフロリダ近辺に欠片落下で40万人犠牲だって!!プギャーでもうちの家族はなんか知らんけどシェルターに行く家族に選ばれたんだってやったね・・・からの生き残り大作戦.前述したように,破壊のカタルシスは期待されないが正解でございます.でいつものように家族が一番な物語ですが,プロデューサーも兼務しているジェラルド・バトラーが珍しく普通の人.シェルター権を奪われそうになってもみあった結果,殺しちゃった事がトラウマになるような普通の人.もっともすぐに立ち直ったようですけど.そりゃ家族離散危機ともなれば,トラウマってられませんものね.奥さんがモリーナ・バッカリンさんでしたら,私だってあれくらい頑張りますよ.
個人的に本作での最注目人物こそが,ジェラルド・バトラーの嫁の中の人,モリーナ・バッカリンさん.私が大好きな女優さんの一人.いつ見ても顔がよろしい.わたくしラテン系顔大好き落語家であります(まぁ好きなのはラテン系だけじゃございませんけどね)ので,家族の無軌道っぷりに立腹しても,まぁモリーナさんだしなぁ,で許しちゃう.
そう,無軌道なんですよ.ご長男さんが糖尿病ってことで本来ならシェルター移住権を失効するはずなのに(実際一度はシェルター向け輸送機の搭乗が不許可になってる),結構温情で切り抜けちゃう.超巨大隕石落下による地球規模壊滅の為のシェルター,すなわち次はいつ地表に出れるか,出たとしても文明の復旧がいつになるかわからん状況ですから,医療品の利用は極力削減したい.そんな状況にあっては,いくら子供でも拒否する判断は当然でしょう.またカナダ発プロペラ機が,重量オーバーでグリーンランドまでたどり着かなかったとしたらどう責任取ったんでしょうね.
とはいえ,そんな無茶苦茶な家族であっても,モリーナ・バッカリンさんに手を握られてお願いされたら,鼻の下伸ばして許しちゃうんでしょうなぁ,わたくしは.